避けぬ前衛、敵より怖い?…(後編…DQXで範囲攻撃が避けられない…人間に起因するいわゆる「腕の差」はどこから来るのか?)
こんにちは!
ドラクエ10(以下DQX)で、範囲攻撃がどうしても避けられないのはなぜなのか…?
その理由と対策についていろいろ考えてきたシリーズですが、今回は最終回、
核心部分である「腕の差とは何か」ということについて触れていきたいと思います。
今回の内容は「回線も決して遅くない(無線で環境が悪いなど)、ハードも遅いものではない…それでも人が回避できるのに自分はできない…私って、下手なの?」という疑問にできるだけこたえられるものにしたいです。
また毎回の前置きですがこの記事は回避できない人を見下したり、煽ったり非難することが目的ではありません(笑)。
勝手に落ち込んだり怒ったりせず(笑)、冷静に何が起きているか一緒に考えてみていただければと思います。
さて、後衛をやって後ろから見ていると確かに「人による範囲攻撃の結果の差」は確かにものすごいです。
スコルパイドのましょく、ブラッド、覇軍、地震
犬骨のブーメランやましょく、ウィスパー、地震
イカの威圧、電撃、ましょく(もどき)
その他その他…バラモスのネクロゴンドからマジンガのグランドインパクトまで、
「よけようと思えばよけられる」ものに対しての反応は個人差がものすごくて、確かに回線以外にも「人間の差」というものはあるものだな…と実感します。
よける気もない人もまれにいますがそれは論外として、ほとんどの場合は「初動(回避しようと動き出す)が他人よりもワンテンポ、ツーテンポ必ず遅い」というのはものすごく感じましたね。
しかし長年僧侶などの後衛を多めにやっていて、「範囲がよけられない!」という人は大きく3つに分けられると思います。以下、ざっと所感です↓
1.そもそもよける気がない(全体の1割)
長年よけるのが苦手であきらめ、「動こうともしない」人たちです。
その理由としては
(1)過去に回避できず「自分には無理」と完全にあきらめている
(2)バージョン1の世界では回避は必要なかったのでいまだにその価値観で生きていて、思考がバージョン1でストップしている人たち
(3)ドラクエとはコマンドをボタンで入れて戦うだけだという「別のゲームを生きている人たち」
こんなところで、これはほとんどの場合能力というより意識の問題なのでそこから価値観をインストールしなおさなければならないです。根気よく話して「今ドラクエ10はこういうゲームなんだ」と言って受け入れてもらえるのなら時間をかけて変えられると思います。
2.回避する気はあるが決定的に能力が足りない(全体の1割未満)
正直ほとんど見たことがなく、ゼロに近いと思いますが例えば70歳くらいの人とか、致命的に反応が遅い人というのもいるかもしれません。
「回避できない」場合他の理由との複合的なものが多いのですが「能力だけが足りないからよけられない」という人はそう滅多にいないはずです。
逆にこういう人と本当に当たってしまったら不運だったと受け入れ、海のように広い心で敗北を受け入れましょう。
少し気になるのは回避できない人がみんな自分はこの理由と同じで「単に能力が足りないからよけられないんだ」と勘違い(というか、責任転嫁)していることで、その意味でも「恐ろしく鈍いことだけが理由でよけられない」人はそうそういないはずです。
3.余計なことをしているから回避できない人たち(全体の8割以上)
範囲攻撃をよけられない人の大半はこの「3」が理由だと見ていて痛感します。
よくスコルパイドで当たりまくる前衛さんと繰り返し遊んでいると
「次は頑張ってよけます!」
「一瞬でも早く気合い入れてよけるようにします!」
と、気合いや決意表明を聞くことも少なくありません。
しかしそれは筋違いで、そういう人に限って何戦しても被弾しまくってそのたびに反省→落ち込みのスパイラルになります。
勘違いも甚だしい。
見ていてるとほとんどの場合は「敵が行動(文字が出る)するのを待たずにさっさとタイガークローだのはやぶさぎりをしてしまい、文字が出てから慌てて反応しても間に合わない」だけの話じゃないですか。
一言でいうと、
「回避するのが遅い」のではない。
「攻撃(していい)を決断する」のが早すぎる。
(早すぎるか、何も考えず攻撃優先)
これが事の本質だと思います。
だからマインド的に「もっと素早く反応しよう! 」というのは大きな誤りです。
せっかちで素早い人ほど、範囲攻撃を前に醜態をさらす羽目になります。
逆に「もっと遅く、様子を見てから攻撃して、徹底的に後手に回ろう!」と我慢して我慢して、コマンドを入れずに我慢できる人が上手な人です。
なのでハイエンドに行く、行かないは別としても「もっと上手になりたい。戦闘をしていても達成感を得たい」という場合は「後手主義」を徹底していくのがいいと思います。
しかし現実問題として、最近では話しているとこの「後出しの徹底が大事」ということが頭で分かっていてもどうしても体がついていかず、しばしば徹底できずに先に攻撃してブラッドを食らう…なんて人も多いですね。
「なぜ後出しが徹底できないのか」?
ここを解決しないと先に進めないので少し理由を考えてみます。
1.興奮しすぎ(陶酔状態)…頭ではわかっていても戦闘が始まるとエキサイトしてつい興奮、攻撃してしまう(笑)→そして被弾、ハイエンドではそのせいで勝てない
2.攻撃せず時間を置くことに罪悪感がある…仕事していない、さぼっていると思われるのが嫌
大きくこの2つが関係しているのではないでしょうか。
この「攻撃優先で回避できないマインド」を本当に何とかして変えることがハイエンドに限らず戦闘上達のコツだと思います。(自分一人の問題ではないですしね)
自分なりの処方箋というか対策(提案)としては、
〇つい興奮してしまう…という場合は一度、BGMを切ってプレイしてみては…?というのが一つの提案です。音楽を聴くと無意識に興奮状態になり、流されてしまいがちで冷静さが低下すると思うのです。
ボス戦の時だけコンフィグから「効果音」だけをオンにして、BGMを切ります。
これで全然違う雰囲気になりますよ? ピコンピコンという効果音の中だけで冷静に判断して、適切な判断ができたときはそれはうれしいものです。
楽しみを放棄しろという訳ではないです。慣れてきたらまたBGMを入れればいいだけです。今は音楽鑑賞をしながら正しい判断をする余裕がないだけなのですから。
是非一度試してみてください。BGMのない集中力の高まった世界も、なかなか新鮮でいいものですよ。
〇攻撃回数を半減してもいいので、後出しに徹する!
これは強く勧めます。様子を見て相手が行動(吹き出しで文字が出る)してから攻撃。
これを慣れないうちは100%(90%ではだめです)徹底しましょう。
攻撃半分でもいいじゃないですか。回避できるようになって、慣れてきてから攻撃のタイミングを増やせばいいだけです。「急がば回れ」ですよ!
〇攻撃しないと気まずいのでは…?という心配を捨てよう
話を聞いてみると「もう一人の前衛と同じくらい攻撃をバンバンしないと目立ってしまって、ほかの仲間に下手だ、ダメな奴だと思われるのが恥ずかしい」という人が意外と多かったです。
なるほど…一応わかりますが、誰もあなたのことなんか見ちゃいません。
みんな結構自分のことで手一杯ですし、数秒攻撃を待機したくらいで違和感を覚える人なんていません。
何よりも決定的に勘違いをしていると思われますが、そのほう(攻撃を控えて回避を優先している人)が「上手だな」と思われます。
逆にタイガークローだのハヤブサ切りをして、直後に範囲食らってる人のほうが「あーあーあー・・・」とハイエンドでは画面の前でため息をつかれてしまうので、その心配はむしろ逆効果だと思います。
〇パーティー全体でのコスト意識、持っていますか?(めっちゃ大事)
あくまでハイエンド(範囲を食らったら致命的)に限りますが、その一発を食らうことで「何手の損をするか」意識することが大事です。
たとえばサソリ(スコルパイド)で前衛が死んだら、ザオラル、バイキルト、HPリンク、などなど「戦線に同レベル火力で復帰」するために何手もかかります。
これに加えあなた自身も攻撃できないのでその分何ターンも「攻撃をお休み」することになりますよね。
そしてしずくを巻いて援護することもあるのでのべにするとあなた以外の人だけで平均3から5回のターンをカバーに回します。ザオトーンがかかっていれば残った二人は防御に回るのでもっとですよね?
あなたが「たった一回の攻撃」を、「たった数秒遅らせること」を我慢できずにしてしまったことで、全体でその数倍から(ザオトーン中なら)数十倍のターンをあなた自身と他の3人が無駄にしてしまうのです。
「その攻撃、そこまで急いでする価値がありますか?」
ということです。
ハイエンド(イカでも犬骨でもスコルパイドでも)での時間切れというのは、ほとんどの場合「火力・攻撃力が足りない」のではなく、「死んでる時間、立て直しに費やす時間が長い」のが現実ですよね。
いろいろ書いてきましたがそういうことで「自分だけでなく、パーティー全体の損得で考えれば、即攻撃しないほうが得」ということを強く強く念じることだと思います。
「大体できればいいや」ではないです。
「絶対に後出しするんだ!」と心に決めてください。
そうすることで必ず回避は上達すると思いますし、みんなの笑顔にもつながります。
最後に、「ハイエンドで範囲がよけられない人」に、ほぼ100%必ず共通するといっていい特徴があるので参考までにそのことに触れたいと思います。
これは何かというと、普通のボスが相手の時でも
「壁をほとんどしない。もう一人の前衛に壁を任せて横や後ろから殴っていることがめちゃくちゃ多い」という点です。
これをしてる人に範囲の回避が上手な人を見たことがありません(笑)。
お前そこで殴るなよ、ちゃんと壁に入ってからにしろよ…と大体の人は画面を見て、心でつぶやきますな…。
不思議ですよね。なぜでしょうか。
こういう人の頭の中の優先順位はそもそも
「攻撃→移動」なのです。
だからこそ壁に入らず、後ろから「ハヤブサ切り」「タイガークロー」です(笑)
もともとのドラクエの先入観がなかなか変えられない、というのもあるかもしれませんが、そもそもベースになっているOSが、「攻撃→移動」を指示しているので、壁に入る意識もないですし、それにより後衛がたたかれても平気で、全体としてはかなり危なくなります。まさに「敵より怖い」です。
一方回避が得意な上手な人は、ほぼ例外なくまず壁に入るまでたたくのを我慢しますし、壁になりやすい位置を意識してそもそも位置取りします。
自分の攻撃回数をちょっと増やすことより、役割(敵の攻撃回数を相撲で減らす)に意識が行くので強敵(ハイエンドとは限らない)ほど勝つためには必須になります。(前衛二人とも、この意識が必要で片方だと称号とか絶対無理)
こういう人たちのOSは「移動→攻撃」なので、バフ(ウォーくらいだのシールド系…)を入れるときもちゃんと下がってからします。敵の目の前では滅多にしません。
範囲攻撃の回避には「後出し(攻撃の我慢)」が大事なのですが、その根底には「きちんと条件(移動など)を整えてから初めて攻撃する」という「移動→攻撃」のOSが深くかかわっているので、「後出し」だけを意識するのではなく「まず壁や位置取り」をしたうえでのコマンド…という意識に、「基本OS」から意識してインストールしなおしていってはいかがでしょうか。
さらに踏み込むのであればこれは「自分さえ良ければいいのか、全体で手数を稼ぐのに貢献するのか」というその人の「価値観」に根ざす部分も多少あると思いますし、ハイエンドに限ればなかなか回避が上手にならない人はほとんどの場合見ていても「頑固の人」かまたは「かまってちゃん系」の人が圧倒的だと感じるので、そうしたところも無関係ではないかもしれません。
「たかがゲームだ、たかが戦闘だ」とそっぽを向いて割り切るのは簡単なことです。
しかし昨日できなかったことが今日できるようになる、というのはすごく楽しいですし、特に「全体のことを考えて急がば回れしたらすごく成果が出た」という成功体験ができれば、これも何にも勝るゲームの達成感だと思います。
押し付けるつもりはないのですが、「上手になりたいな」と思う方がいれば、一つの参考として生かしてみてもらえるとうれしいです。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。